医薬基盤研究所の業務内容

日本における医薬品研究開発の国際競争力を高めるために、製薬企業や大学等が行う創薬研究を支援するために設立されたのが独立行政法人・医薬基盤研究所です。同研究所では、希少疾病用の医薬品や医療機器の開発等の開発振興業務を行っています。

イノベーションに尽力

基盤研は、厚生労働省所轄の国立医薬品食品衛生研究所、国立感染所研究所等を統合して、2005年4月に大阪府茨木市に設立された研究所です。設立の目的は、以下の3つの事業を行うことにより、製薬企業、大学等における研究を支援し、最新の生命科学の成果や最先端の技術を活用した画期的な医薬品等の研究開発を促進することにあります。

基盤的技術研究では、医薬品の開発に資する共通的・敷衍的な技術を確立するために、医薬品の安全性を予測するための毒性学的研究、疾患関連たんぱく質の解析研究・有効活用を行うための基盤的研究、遺伝子導入技術の開発・応用、次世代ワクチン・抗ウイルス薬開発のための研究等を行っています。

生物資源研究では、医薬品等の研究現場で必要とされる生物資源の開発・収集・保全、それらを現場に安定的に供給するために、ヒト細胞、遺伝子等の収集・供給、疾患モデル小動物の収集・供給、そのほか薬用植物に関する総合センターとしての業務などを行っています。

研究開発振興では、癌やエイズなどの重要な疾病の治療に役立つ医薬品の開発を目的とした基礎的研究や、医薬品等の研究開発を製薬企業等に委託して実施する研究開発を行っています。また、希少疾病用医薬品として指定を受けた企業等に対する助成金の交付を行っています。

このように基盤研は自らの研究と製薬企業、大学等の創薬研究を支援することにより、日本の医薬品産業が世界市場で競争できるように務めています。