看護職が活躍する病院内の主な部署

病院には外来、病棟、救急、透析センター、手術室、小児病棟、緩和ケア病棟などの部署があり、そこで働く看護師は、病気に悩む患者さんを支えています。在宅で療養し、病院や診療所で定期的に治療や検査を受けている外来患者は1日141万人に上っています(厚生労働省の統計より)。外来における看護師の役割は、通院する患者さんの介助や生活指導、治療や検査の介助となります。

近年は医療ドラマの舞台となることも多い救命救急センターは、事故や病気により命の危険がある患者さんの治療を行う部署です。救急車が要請され、患者の重症度が高いと判断された場合には、消防庁とネットワークが繋がれた救命救急センターの専用回線が鳴り、短時間で病院へ搬送されます。

看護師は、患者の受け入れ態勢を整え、患者に声をかけながら医師と一緒に治療にあたります。治療に際しては、全身観察を行い、医師が次に行う処置を予測しながら、介助を行います。また、患者の容態を心配している待合室の家族に声をかけることも看護師の重要な仕事です。

手術室は病気の治療のために、外科的手術を行う場所です。手術室の看護師は、手術が安全かつスピーディに実施されるように、患者の全身状態の観察や執刀医の介助、薬や消耗品の準備などを担当します。堺市で働く看護師の友人は病棟勤務なのですが、入院患者の生活を守るために24時間交替制のチームで、痛みや病気の症状にあわせて看護を行っています。

透析センターは、腎臓の機能が著しく低下し、透析療法を受ける患者さんが透析を受けるために通うの場所です。患者さんは透析を受けなければ、体に溜まった老廃物や水分を除去することができないため、生涯にわたり週3回程度の通院が必要となります。看護師は医師とともに透析治療を行い、日常生活についての指導を行います。

小児病棟は乳幼児から15歳くらいまでの病気のかかった子供が入院します。子供の治療や看護に加えて、発達段階に合わせた療育も同時に行います。緩和ケア病棟は、がんの症状が進行し、積極的な治療ではなく、緩和ケアに比重を置いた治療を受ける患者が入院する病棟です。看護師は、痛みの緩和だけでなく、患者家族の精神的な支援も行います。